白川 雄大

ある意味で最大の我侭なんだよね、バンドって
Interviewer:Jesús Súaretz

 
「ありきたりかもしれないけど、なぜギターを?」
「ホントにありきたりだね(笑)、どこから話せばいいのかな?」
「始めたきっかけは?」
「大学3年の11月・・、だから今から4年前かな」
「大学3年ってずいぶん遅いよね」
「まぁね、でもある意味いいタイミングだと思うよ。就職した後もギターがあったから辛いときも耐えられたんだよね」
「バンドを組んだのは何時からなの?」
「本格的にバンドを組んだのは2年前。僕からじゃなくてTAKAから『バンドをやろう』って誘いがあったんだ」
 
「まるでThe Smithsのジョニー・マーとモリッシーの出会いみたいだっていうよね」
「本当、そう思うよ。mixiで交流があった程度だけど、突然TAKAからメッセージが来たんだ。mixiって知ってる?」
「ちょっとだけなら」
「あの時は深夜だったけど興奮したのを覚えているよ。あのメッセージがなければバンドなんて夢のまた夢って感じ」
 
「バンドを組んでからすぐにオリジナルを作ったの?」
「いや、最初は本当にSmithsのコピーとか」
「Smithsのコピーっていきなりには難しいんじゃない?」
「うん、でもスコア本を手に入れたり、インターネットがあるからね。動画にTabサイト、もういろいろみたりさ」
「耳コピとかは」
「元より耳コピなんてできないし、Smithsの耳コピなんていったら(笑)」
 
「確かにそうだけどね。曲作りはどういう風に作ってるの?」
「その時々かなぁ・・。明確にこうっていう形で作るときもあれば適当に弾いてたものが良いなって思ったものもあるし
「君は曲作りの信念みたいなのはあるの?」
「信念というほどでもないけど、メロディは重視してるつもり。コードも3つだけとかそういうのは逆に難しくて」
「アルペジオってのは1番の特長だよね」
「そうかな?確かにアルペジオは多いかも知れないけど、しっかりコードを作ってるよ」
「でもSasanquaやPillow TalkMischievousとかさ
「まぁね、でも・・・まぁ・・、うん」
「そんな困らなくても(笑)」
「いや、だから自分の固定スタイルってのがさこれって言うのがないんだ。アルペジオも手癖のようなもんだし」
  
ギターソロって面白いけど、必要性がないと何の意味もないからね
 
「ギターソロが少ないよね」
「確かに、明確にギターソロって言うのは「51st State」くらいかな」
「Pillow Talkは?
「あれはちょっと違う感じかな?ギターソロってあまり弾くの好きじゃないんだ」
「やっぱりジョニー・マーの影響?」
「そうだね、ジョニーマーの古いインタビューで書いてあったのを見たときそうだなって思ったよ
「不要なギターソロってやつ?」
「うん、それだけじゃなくギタリストとは伴奏者だから曲に必要なことだけをやればいいとか」
「でもライブでは結構アドリブやったりとかウインドミルとかやってるよね」
「ジョニー・マーはあの時代だからあぁいったんだ。影響を受けたのはジョニー・マーだけじゃないし。だからギターソロも
弾くには弾くけど、あまりね。ギターソロって面白いけど、必要性がないと何の意味もないからね」
 
「バンドを組んで割りととんとんといっているようだけど」
「僕がやりたいということをメンバーが受け入れてくれるからね」
「基本は君が方向性を示す感じ?」
「曲を作るときも、スタジオ取るのも、レコーディングの話をしたときもライブもそうだね。僕が提案するね」
「独裁的にならない?」
「ある意味最大の我侭なんだよね、バンドって。でも、幸福なことに受け入れてくれるメンバーがいて、それだけでなく提案もしてくれる。何か行動するためにスケジュールを調整してくれるし」
「だから、自分から行動できると」
「そう。スタジオ帰りにラーメン食ったり酒飲んだり、何よりも演奏中のコミュニケーションというか・・そういうのがあるからバンドに熱中できるし」
「バンドとしての目標は?」
「う〜ん・・・ある意味カウンターカルチャーになりたいよね。もうR&BとかHIP HOPは飽きたんだ。70年代のHRや80年代のHMと同じよう形骸化してるじゃない」
「だからあぁいう音を?」
「趣味的なものもあるけどね。でも、かっこよくとかはもう他の人がやってるでしょ?誰も選んでない方法論で反抗したいんだ」
「君にしてはテンプレートな回答だよね」
「君の言いたいことはよくわかるよ。でも、誰かと同じなんていうのは正直何の価値もないんだって気分になるんだ、バンドをやってるとね」
 
 
Back
 
 
 
 

 

inserted by FC2 system